バイオフィードバック(用語解説)

バイオフィードバックとは, 生体フィードバックのことであり, 生体現象を, 視覚および聴覚情報として, 一旦生体から外界に出力として出されたものを, 再び入力として生体側に再導入することである. バイオフィードバックによる, 自律機能のコントロールの実験に, 最初に成功したミラーはバイオフィードバックを次のように定義している. 「バイオフィードバックは, 近代的な機械を使うことによって, その個体に, 瞬時の個々の生理的な機能に関する情報を与えることであり, このような機能は, 普段は神経系の支配下にあるのであるが, 明らかな知覚としてとらえられていないものである. これは, 工学系でいえば,...

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Bibliographic Details
Published in行動療法研究 Vol. 4; no. 2; p. 119
Main Author 石川, 中
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本認知・行動療法学会 30.09.1979
日本行動療法学会
Japanese Association for Behavioral and Cognitive Therapies( JABCT )
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ISSN0910-6529
2424-2594
DOI10.24468/jjbt.4.2_119

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Summary:バイオフィードバックとは, 生体フィードバックのことであり, 生体現象を, 視覚および聴覚情報として, 一旦生体から外界に出力として出されたものを, 再び入力として生体側に再導入することである. バイオフィードバックによる, 自律機能のコントロールの実験に, 最初に成功したミラーはバイオフィードバックを次のように定義している. 「バイオフィードバックは, 近代的な機械を使うことによって, その個体に, 瞬時の個々の生理的な機能に関する情報を与えることであり, このような機能は, 普段は神経系の支配下にあるのであるが, 明らかな知覚としてとらえられていないものである. これは, 工学系でいえば, サーボ機構におけるフィードバックであり, それが生物学的な過程になるとバイオフィードバックといわれる」バイオフィードバック情報としては聴覚情報としてブザーの音やクリック音, あるいは生体現象の直接の記録音, たとえば筋電図のスパイクの音等が用いられる. 視覚情報としては, 直接計測値を読みとらせる場合, あるいはアナログ情報, すなわち生体情報の記録を直接情報としてフィードバックする. あるいはデジタル情報として, あるレベル以上になった時に信号を赤くし, あるレベル以下になったら信号を青くするというような情報が用いられている.
ISSN:0910-6529
2424-2594
DOI:10.24468/jjbt.4.2_119