口腔頭頸部癌肺転移切除症例の検討
2000年1月より2011年3月までの約10年間に,当院にて口腔・頭頸部癌からの肺転移巣を切除した13症例14切除術をretrospectiveに検討した.男性12例,女性1例,平均年齢63.5歳で原発巣治療後から再発までの期間の中央値は12ヵ月(範囲:1-73)であった.11例に部分切除術,1例に区域切除術,1例に肺葉切除術を施行した.13症例の肺切除後5年全生存率は45.7%,生存期間中央値は23ヵ月と文献的な肺転移非切除群と比較して良好な結果であった.各因子別の全生存率を比較すると12ヵ月未満のDFIおよび原発巣の病期IV期が有意な予後不良因子であったが多変量解析では独立した予後因子は同...
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Published in | 日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 26; no. 6; pp. 591 - 596 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
15.09.2012
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Subjects | |
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ISSN | 0919-0945 1881-4158 |
DOI | 10.2995/jacsurg.26.591 |
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Summary: | 2000年1月より2011年3月までの約10年間に,当院にて口腔・頭頸部癌からの肺転移巣を切除した13症例14切除術をretrospectiveに検討した.男性12例,女性1例,平均年齢63.5歳で原発巣治療後から再発までの期間の中央値は12ヵ月(範囲:1-73)であった.11例に部分切除術,1例に区域切除術,1例に肺葉切除術を施行した.13症例の肺切除後5年全生存率は45.7%,生存期間中央値は23ヵ月と文献的な肺転移非切除群と比較して良好な結果であった.各因子別の全生存率を比較すると12ヵ月未満のDFIおよび原発巣の病期IV期が有意な予後不良因子であったが多変量解析では独立した予後因子は同定できなかった.大腸癌などと同様に口腔・頭頸部癌肺転移に対しても転移巣切除術が予後を改善する可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0919-0945 1881-4158 |
DOI: | 10.2995/jacsurg.26.591 |