地域医療支援病院における急性虫垂炎手術症例の特性について
地域の医療機関の医師が,検査や入院が必要と判断した時に利用してもらうことを,主な目的とした病院である地域医療支援病院における急性虫垂炎手術症例189例の特性について検討した。皮膚切開法は,斜切開98例(51.9%),傍腹直筋切開91例(48.1%)であり,病理学的診断による炎症の程度は,カタル性8例(4.2%),蜂窩識炎性99例(52.4%),壊疽性82例(43.4%)と壊疽性虫垂炎の頻度が非常に高く,また54例(28.6%)の症例にドレーン留置を行った。成人と小児の間では炎症の程度に差を認めなかったが,小児では傍腹直筋切開は6例(13.6%,6/44),またドレーン留置は3例(6.8%,3/...
Saved in:
Published in | Nihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 28; no. 6; pp. 771 - 774 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腹部救急医学会
2008
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1340-2242 1882-4781 |
DOI | 10.11231/jaem.28.771 |
Cover
Summary: | 地域の医療機関の医師が,検査や入院が必要と判断した時に利用してもらうことを,主な目的とした病院である地域医療支援病院における急性虫垂炎手術症例189例の特性について検討した。皮膚切開法は,斜切開98例(51.9%),傍腹直筋切開91例(48.1%)であり,病理学的診断による炎症の程度は,カタル性8例(4.2%),蜂窩識炎性99例(52.4%),壊疽性82例(43.4%)と壊疽性虫垂炎の頻度が非常に高く,また54例(28.6%)の症例にドレーン留置を行った。成人と小児の間では炎症の程度に差を認めなかったが,小児では傍腹直筋切開は6例(13.6%,6/44),またドレーン留置は3例(6.8%,3/44)のみであった。急性虫垂炎に対するかかりつけ医の紹介判断および手術適応はおおむね正しく,また皮膚切開法の選択もおおむね正しかったものと考えられた。 |
---|---|
ISSN: | 1340-2242 1882-4781 |
DOI: | 10.11231/jaem.28.771 |