絞扼性イレウスで発症した子宮広間膜裂孔ヘルニアの1例

症例は41歳, 女性。2003年10月下旬に突然の嘔吐と下腹部痛が出現し, 当院救急外来を受診となり精査加療目的にて入院となった。腹部造影CT検査で子宮の左側の拡張腸管壁の造影効果の減弱を認めたため, 内ヘルニアによる絞扼性イレウスと診断し, 同日緊急手術を施行した。開腹所見では, 左側の子宮広間膜の間に異常裂孔が存在し, そこへ回腸が嵌入し絞扼されていた。腸管の還納および裂孔の閉鎖術を行った。術後経過は良好で, 第8病日に退院となった。今回われわれは, 子宮広間膜裂孔ヘルニアの1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。...

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Published inNihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 27; no. 5; pp. 789 - 792
Main Authors 尾崎, 正彦, 有我, 隆光, 大島, 郁也, 篠藤, 浩一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2007
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.27.789

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Summary:症例は41歳, 女性。2003年10月下旬に突然の嘔吐と下腹部痛が出現し, 当院救急外来を受診となり精査加療目的にて入院となった。腹部造影CT検査で子宮の左側の拡張腸管壁の造影効果の減弱を認めたため, 内ヘルニアによる絞扼性イレウスと診断し, 同日緊急手術を施行した。開腹所見では, 左側の子宮広間膜の間に異常裂孔が存在し, そこへ回腸が嵌入し絞扼されていた。腸管の還納および裂孔の閉鎖術を行った。術後経過は良好で, 第8病日に退院となった。今回われわれは, 子宮広間膜裂孔ヘルニアの1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.27.789