血栓除去手術後2nd look surgeryにて腸管大量切除を行い救命し得た上腸間膜動脈塞栓症の1例
患者は心房細動のある78歳男性。血便を主訴に 2003年 3月 7日内科受診した。大腸内視鏡検査でS状結腸に高異型度の腺腫を認め,3月25日手術目的で外科入院し3月31日 S状結腸切除術を施行した。術後経過順調であったが4月9日夕方から突然腹痛が出現し,発症4時間後腹部造影CT検査の結果上腸間膜動脈塞栓症と診断し血管造影を施行した。上腸間膜動脈から置換右肝動脈が分枝しており,その末梢から血流が途絶していた。上腸間膜動脈にウロキナーゼ24万単位を動注したが奏功せず,血栓除去術を施行したところ血流が再開した。12時間後2nd look surgeryを施行した。トライツ靱帯より80cm肛門側から回...
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          | Published in | Nihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 28; no. 4; pp. 603 - 605 | 
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| Main Authors | , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本腹部救急医学会
    
        2008
     Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 1340-2242 1882-4781  | 
| DOI | 10.11231/jaem.28.603 | 
Cover
| Summary: | 患者は心房細動のある78歳男性。血便を主訴に 2003年 3月 7日内科受診した。大腸内視鏡検査でS状結腸に高異型度の腺腫を認め,3月25日手術目的で外科入院し3月31日 S状結腸切除術を施行した。術後経過順調であったが4月9日夕方から突然腹痛が出現し,発症4時間後腹部造影CT検査の結果上腸間膜動脈塞栓症と診断し血管造影を施行した。上腸間膜動脈から置換右肝動脈が分枝しており,その末梢から血流が途絶していた。上腸間膜動脈にウロキナーゼ24万単位を動注したが奏功せず,血栓除去術を施行したところ血流が再開した。12時間後2nd look surgeryを施行した。トライツ靱帯より80cm肛門側から回腸末端まで小腸が壊死しており,上行結腸も虚血状態であったため切除し空腸人工肛門および横行結腸粘液瘻造設術を施行した。2nd look surgery後の経過は良好でCVリザーバーを留置し退院した。 | 
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| ISSN: | 1340-2242 1882-4781  | 
| DOI: | 10.11231/jaem.28.603 |