回復期リハビリテーション病棟における高齢者頸髄損傷患者の歩行機能及びADL改善度について
【目的】 当院回復期リハビリテーション病棟に入院した高齢者頸髄損傷者の特徴,歩行機能及び日常生活動作の改善度について明らかにする。【方法】 65歳以上の頸髄損傷患者50例を対象とした。調査項目は神経学的損傷レベル,改良Frankel分類を用いて麻痺の推移,上下肢運動スコアの推移及び日常生活動作の改善度などについて検討した。【結果】 神経学的損傷レベルはC4もしくはC5が88%,改良Frankel分類Cが66%と多かった。歩行獲得率は,B1:0%,C1:18%,C2:77%であった。日常生活動作は,退院時B,C群の改善度は低く,D群では大幅な改善を認めた。【結論】 今回の研究で,高齢者は,高位損...
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| Published in | Physical Therapy Yamaguchi Vol. 2; no. 1; pp. 30 - 35 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 山口県理学療法士会
15.03.2024
Yamaguchi Physical Therapy Association |
| Subjects | |
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| ISSN | 2758-3945 |
| DOI | 10.57465/ptyamaguchi.2.1_30 |
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| Summary: | 【目的】 当院回復期リハビリテーション病棟に入院した高齢者頸髄損傷者の特徴,歩行機能及び日常生活動作の改善度について明らかにする。【方法】 65歳以上の頸髄損傷患者50例を対象とした。調査項目は神経学的損傷レベル,改良Frankel分類を用いて麻痺の推移,上下肢運動スコアの推移及び日常生活動作の改善度などについて検討した。【結果】 神経学的損傷レベルはC4もしくはC5が88%,改良Frankel分類Cが66%と多かった。歩行獲得率は,B1:0%,C1:18%,C2:77%であった。日常生活動作は,退院時B,C群の改善度は低く,D群では大幅な改善を認めた。【結論】 今回の研究で,高齢者は,高位損傷であるが故に歩行可能とならなければ日常生活動作の改善も難しいことが判明した。高齢者特有の問題もあり歩行の予後予測は難しいが,回復期リハビリテーション病棟に入院後1ヶ月程度は可能な限り起立・歩行練習を継続し,歩行獲得を目指す必要があると考えられる。 |
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| ISSN: | 2758-3945 |
| DOI: | 10.57465/ptyamaguchi.2.1_30 |