待機的に治療可能であった左胃大網動脈瘤の1例

症例は38歳,女性。突然の激しい左季肋部痛のため,当院救急外来へ搬送された。造影CT検査で脾臓腹側に血腫を認めたが,出血源は同定できなかった。左季肋部痛は徐々に消失し,血腫も消退傾向となった。出血源検索目的に,待機的に出血源の検索を行い,3mm程度の左胃大網動脈瘤を認めたため,transcatheter arterial embolization(以下,TAE)を施行した。現在まで,4年が経過しているが,同動脈瘤の再破裂を認めていない。待機的に治療可能であった左胃大網動脈瘤破裂の1例を経験したので報告する。...

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Published inNihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 36; no. 7; pp. 1197 - 1200
Main Authors 田澤, 賢一, 真鍋, 高宏, 塚田, 一博, 渋谷, 和人, 小島, 淳夫, 山下, 巌, 吉川, 渉, 安齋, 明雅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2016
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
Subjects
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.36.1197

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Summary:症例は38歳,女性。突然の激しい左季肋部痛のため,当院救急外来へ搬送された。造影CT検査で脾臓腹側に血腫を認めたが,出血源は同定できなかった。左季肋部痛は徐々に消失し,血腫も消退傾向となった。出血源検索目的に,待機的に出血源の検索を行い,3mm程度の左胃大網動脈瘤を認めたため,transcatheter arterial embolization(以下,TAE)を施行した。現在まで,4年が経過しているが,同動脈瘤の再破裂を認めていない。待機的に治療可能であった左胃大網動脈瘤破裂の1例を経験したので報告する。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.36.1197