チーム医療による非侵襲的気道確保の実行可能性の評価および実践が功を奏した危機的気道緊急の1症例

外科的気道確保困難な患者の気道緊急は危機的状況である。今回我々は,外科的気道確保困難な患者のマスク換気困難かつ挿管困難,および出血に対して多科連携により対応した症例を経験したので報告する。症例は68歳女性,両側声帯麻痺による窒息に対し救急外来で緊急気道確保を行った。挿管は不可能と思われ気管切開を先行させたが出血により難渋,経鼻挿管に成功しその後手術室で気管切開となった。また術後出血に対しても他科連携で対応した。侵襲的気道確保が困難な場合は,非侵襲的気道確保が本当に不可能なのか再検討することも必要である。また危機的気道緊急はチームでの対応が必要であり,普段からの訓練を行うことが重要である。...

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Bibliographic Details
Published in蘇生 Vol. 42; no. 2; pp. 80 - 83
Main Authors 柚木, 一馬, 木村, 拓哉, 美馬, 裕之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本蘇生学会 20.10.2023
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ISSN0288-4348
1884-748X
DOI10.11414/jjreanimatology.42.2_80

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Summary:外科的気道確保困難な患者の気道緊急は危機的状況である。今回我々は,外科的気道確保困難な患者のマスク換気困難かつ挿管困難,および出血に対して多科連携により対応した症例を経験したので報告する。症例は68歳女性,両側声帯麻痺による窒息に対し救急外来で緊急気道確保を行った。挿管は不可能と思われ気管切開を先行させたが出血により難渋,経鼻挿管に成功しその後手術室で気管切開となった。また術後出血に対しても他科連携で対応した。侵襲的気道確保が困難な場合は,非侵襲的気道確保が本当に不可能なのか再検討することも必要である。また危機的気道緊急はチームでの対応が必要であり,普段からの訓練を行うことが重要である。
ISSN:0288-4348
1884-748X
DOI:10.11414/jjreanimatology.42.2_80