アテローム血栓性脳梗塞における頭蓋内主幹動脈病変と頸動脈病変 ―重症度の差を認めた例の検討

背景および目的 頸動脈エコー検査による頭蓋外頸動脈病変の評価が心筋梗塞や虚血性脳卒中の予後予測に有用であることが多くの業績から明らかとなっている1). 脳梗塞患者, 特にアテローム血栓性脳梗塞では頸動脈エコー検査において, 動脈硬化性変化を強く認める例が多い. しかし, 頸動脈病変を認めるが, 頭蓋内主幹動脈病変を認めない症例や, 逆に頸動脈病変は認めず, 頭蓋内主幹動脈病変のみを認める症例など, 頸動脈病変と頭蓋内主幹動脈病変の所見の不一致を認める症例がみられることがある. そこで我々は頸動脈エコーとMR angiography(MRA)により頸動脈病変と頭蓋内主幹動脈病変の重症度に差を認め...

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Published inNeurosonology Vol. 19; no. 1; pp. 4 - 8
Main Authors 高橋, 洋一, 平山, 俊和, 杉原, 浩, 永江, 学, 清水, 高弘, 本間, 宏之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 2006
日本脳神経超音波学会
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ISSN0917-074X
DOI10.2301/neurosonology.19.4

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Summary:背景および目的 頸動脈エコー検査による頭蓋外頸動脈病変の評価が心筋梗塞や虚血性脳卒中の予後予測に有用であることが多くの業績から明らかとなっている1). 脳梗塞患者, 特にアテローム血栓性脳梗塞では頸動脈エコー検査において, 動脈硬化性変化を強く認める例が多い. しかし, 頸動脈病変を認めるが, 頭蓋内主幹動脈病変を認めない症例や, 逆に頸動脈病変は認めず, 頭蓋内主幹動脈病変のみを認める症例など, 頸動脈病変と頭蓋内主幹動脈病変の所見の不一致を認める症例がみられることがある. そこで我々は頸動脈エコーとMR angiography(MRA)により頸動脈病変と頭蓋内主幹動脈病変の重症度に差を認める症例について, 危険因子を中心に検討したので報告する.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.19.4