閲覧時間を考慮した改良型Latent LSTM Allocationモデルによる閲覧履歴データ分析と生花ECサイトへの適用

近年,Webサイト上のユーザの閲覧履歴データをに大量に蓄積することが可能となり,マーケティング活動に活用することが望まれている.特に,ECサイトで収集されるユーザの閲覧履歴は,ユーザの嗜好や商品の購入動機の違いを示すため,購買行動を分析するための重要なリソースになる.従来,このような閲覧履歴データからユーザをクラスタリングする手法として,Long-Short-Term MemoryモデルとLatent Dirichlet Allocationモデルを組み合わせたLatent LSTM Allocationという手法が提案されている.しかし,この手法はユーザの閲覧行動のみを分析対象としており,購...

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Published in日本経営工学会論文誌 Vol. 75; no. 3; pp. 89 - 101
Main Authors 楊, 添翔, 張, 志穎, 後藤, 正幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本経営工学会 15.10.2024
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ISSN1342-2618
2187-9079
DOI10.11221/jima.75.89

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Summary:近年,Webサイト上のユーザの閲覧履歴データをに大量に蓄積することが可能となり,マーケティング活動に活用することが望まれている.特に,ECサイトで収集されるユーザの閲覧履歴は,ユーザの嗜好や商品の購入動機の違いを示すため,購買行動を分析するための重要なリソースになる.従来,このような閲覧履歴データからユーザをクラスタリングする手法として,Long-Short-Term MemoryモデルとLatent Dirichlet Allocationモデルを組み合わせたLatent LSTM Allocationという手法が提案されている.しかし,この手法はユーザの閲覧行動のみを分析対象としており,購買行動との関連性を考慮していない.また,各ページの閲覧時間についても考慮しておらず,長時間同じページを入念に閲覧した場合も,短時間で次のページに移った場合も同等に扱われている.本研究では,各ページの閲覧時間もユーザの閲覧行動の重要な要因であるという認識から,閲覧時間も含めたユーザの閲覧履歴データと購買行動の関係性から各商品に対する購買意欲の分析を可能とする,新たな分析モデルを提案する.具体的には,ユーザの閲覧と購買に関連する情報を考慮すると共に,閲覧行動の時間間隔を表現可能なLatent LSTM Allocationモデルを提案し,購買傾向によりユーザグループを抽出することができることを示す.また,生花商品を扱うECサイトを対象事例とし,提案モデルを実データに適用して分析を行い,得られる知見について検証を行う.
ISSN:1342-2618
2187-9079
DOI:10.11221/jima.75.89