TAVI術前にヘルニア嵌頓のため緊急手術を施行した重症ASの一例

経カテーテル的大動脈弁留置術(transcatheter aortic valve implantation,以下TAVI)の術前に,鼡径ヘルニアの嵌頓のために緊急手術を施行した重症大動脈弁狭窄症(aortic valve stenosis,以下AS)の麻酔を経験した。 症例は80代女性,心不全を発症したASのため,TAVIを行う予定であった。しかし,術前に鼡径ヘルニア嵌頓のため,ASの解除前に緊急非心臓手術を行うこととなった。ASによる循環破綻を危惧し,慎重に麻酔導入を行った。前負荷を維持しながら血管抵抗を保ち,頻脈を避けるなどの循環管理を徹底することで,安全に麻酔管理を行うことが出来た。...

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Published inCardiovascular Anesthesia Vol. 23; no. 1; pp. 49 - 53
Main Authors 南, 有紀, 藤野, 裕士, 入嵩西, 毅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会 01.08.2019
日本心臓血管麻酔学会
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ISSN1342-9132
1884-7439
DOI10.11478/jscva.2018-2-006

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Summary:経カテーテル的大動脈弁留置術(transcatheter aortic valve implantation,以下TAVI)の術前に,鼡径ヘルニアの嵌頓のために緊急手術を施行した重症大動脈弁狭窄症(aortic valve stenosis,以下AS)の麻酔を経験した。 症例は80代女性,心不全を発症したASのため,TAVIを行う予定であった。しかし,術前に鼡径ヘルニア嵌頓のため,ASの解除前に緊急非心臓手術を行うこととなった。ASによる循環破綻を危惧し,慎重に麻酔導入を行った。前負荷を維持しながら血管抵抗を保ち,頻脈を避けるなどの循環管理を徹底することで,安全に麻酔管理を行うことが出来た。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2018-2-006