心筋炎後にPAHを発症し, 後に弁膜症によるPHの合併も認めたOverlap症候群の1例
「はじめに」膠原病(connective tissue disease ; CTD)の患者においては, その基礎疾患にもよるがおおむね5~10%の患者に肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension ; PAH)を合併するといわれている. 一方で, CTDの患者に合併する肺高血圧症(pulmonary hypertension ; PH)には左心疾患に伴うPHや間質性肺炎に伴うPHなどもあり, その病態を正しく把握することが治療方針を決定するうえで極めて重要である. 今回われわれは心筋炎後にPAHを発症し, 後に弁膜症によるPHの合併も認めたOverlap症...
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| Published in | Shinzo Vol. 46; no. 8; pp. 1163 - 1166 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2014
日本心臓財団・日本循環器学会 Japan Heart Foundation |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
| DOI | 10.11281/shinzo.46.1163 |
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| Summary: | 「はじめに」膠原病(connective tissue disease ; CTD)の患者においては, その基礎疾患にもよるがおおむね5~10%の患者に肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension ; PAH)を合併するといわれている. 一方で, CTDの患者に合併する肺高血圧症(pulmonary hypertension ; PH)には左心疾患に伴うPHや間質性肺炎に伴うPHなどもあり, その病態を正しく把握することが治療方針を決定するうえで極めて重要である. 今回われわれは心筋炎後にPAHを発症し, 後に弁膜症によるPHの合併も認めたOverlap症候群の一例を経験したので報告する. 「症例」現病歴 : 症例は66歳女性. 1987年ころレイノー症状, 両膝関節痛を認めたため他院を受診. 混合性結合組織病(mixed connective tissue disease ; MCTD)と診断され, 以後プレドニゾロン10~30mg内服していた. |
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| ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
| DOI: | 10.11281/shinzo.46.1163 |