超音波装置を用いた嚥下動態評価
「1. 目的」急性期脳卒中患者の37~78%に合併する嚥下障害は, 患者のQuality of life(QOL)を低下させ, 嚥下性肺炎や栄養状態の悪化を引き起こし, 不良な転帰をもたらす要因となり, 介護者の負担を増加させる1,11,12,15). そのため, 発症早期に嚥下評価を行い, それに基づいた摂食プランを立てることが望まれている2,4,5,6,18). ベッドサイドで簡便に実施できる嚥下評価法には, 改訂水飲みテストや段階的フードテスト, 反復唾液嚥下テストがある7,8,20). しかし, これらは定性評価であり, 検者依存性が高い, 画像により嚥下動態を評価する方法には, 嚥下...
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| Published in | Neurosonology Vol. 23; no. 1; pp. 5 - 8 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人日本脳神経超音波学会
2010
日本脳神経超音波学会 |
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| ISSN | 0917-074X |
| DOI | 10.2301/neurosonology.23.5 |
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| Summary: | 「1. 目的」急性期脳卒中患者の37~78%に合併する嚥下障害は, 患者のQuality of life(QOL)を低下させ, 嚥下性肺炎や栄養状態の悪化を引き起こし, 不良な転帰をもたらす要因となり, 介護者の負担を増加させる1,11,12,15). そのため, 発症早期に嚥下評価を行い, それに基づいた摂食プランを立てることが望まれている2,4,5,6,18). ベッドサイドで簡便に実施できる嚥下評価法には, 改訂水飲みテストや段階的フードテスト, 反復唾液嚥下テストがある7,8,20). しかし, これらは定性評価であり, 検者依存性が高い, 画像により嚥下動態を評価する方法には, 嚥下造影検査(Videofluoroscopic examination of swallowing;VF)や嚥下内視鏡検査(Videoendoscopic examination of swallowing;VE)がある3,9,13). しかし, VFはベッド上安静が必要な発症早期での施行は困難であり, X線被曝や造影剤の誤嚥といった問題がある. VEはベッドサイドで施行できるが, 咽頭期の評価が主で, 口腔期の評価は不十分であった. |
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| ISSN: | 0917-074X |
| DOI: | 10.2301/neurosonology.23.5 |