脳腫瘍摘出術における術中超音波診断の有用性

[はじめに] 脳腫瘍摘出術においては, 近年ナビゲーションシステムの使用が標準術式となっているが, 術中のbrain shiftによる精度の低下が生じる1,7). この問題点を凌駕すべく, 当科ではナビゲーションシステムと術中超音波診断と融合させる手法による摘出術を行っている5). 本手法の有用性について検討した. [対象と方法] 2012年6月より12月までにナビゲーション下に開頭摘出術を施行した脳腫瘍合計16例(グリオーマ11例, 転移性脳腫瘍4例, 悪性リンパ腫1例)を対象とした. ナビゲーションシステムはStealthStation(TM) TREON treatment guidan...

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Published inNeurosonology Vol. 26; no. 1; pp. 8 - 11
Main Authors 松尾, 孝之, 林, 健太郎, 諸藤, 陽一, 堀江, 信貴, 永田, 泉, 日宇, 健, 鎌田, 健作, 出雲, 剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 31.10.2013
日本脳神経超音波学会
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ISSN0917-074X
DOI10.2301/neurosonology.26.8

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Summary:[はじめに] 脳腫瘍摘出術においては, 近年ナビゲーションシステムの使用が標準術式となっているが, 術中のbrain shiftによる精度の低下が生じる1,7). この問題点を凌駕すべく, 当科ではナビゲーションシステムと術中超音波診断と融合させる手法による摘出術を行っている5). 本手法の有用性について検討した. [対象と方法] 2012年6月より12月までにナビゲーション下に開頭摘出術を施行した脳腫瘍合計16例(グリオーマ11例, 転移性脳腫瘍4例, 悪性リンパ腫1例)を対象とした. ナビゲーションシステムはStealthStation(TM) TREON treatment guidance system (Medtronic)を使用した(Fig.1A). 手術前日までにナビゲーション用のMRIもしくはCTを撮像した. 撮像したデータは手術当日にDVDディスクを介してナビゲーションシステムに取り込み, そのデータをもとに頭部3次元画像モデルを作製した.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.26.8