A-13. 高齢者CTEPHの臨床的特徴と予後

「背景」CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)はAPE(急性肺塞栓症)から移行すると考えられてきたが, その成因は確立されていない. APEの初発から1年後までの慢性化率は3.1%, 2年後に3.8%との報告があり, 発症様式にはAPEを繰り返す反復型と症状の乏しい潜伏型があるといわれている. 当院の急性肺塞栓症の年次推移によると, 初回発作時にCTEPHと診断される症例が年間1~2例みられる. そこで, 2007年1月から2011年12月まで5年間のCTEPH症例の臨床像と長期予後を検討し, その特徴を明らかにした. 「対象と方法」5年間(2007年1月から2011年12月)に初回入院となっ...

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Published inShinzo Vol. 46; no. 7; pp. 983 - 984
Main Authors 山口, 徹雄, 梅本, 朋幸, 山下, 周, 臼井, 英祐, 佐藤, 弘典, 尾林, 徹, 平尾, 龍彦, 丹羽, 明博, 原, 信博, 柳下, 敦彦, 宮崎, 亮一, 川初, 寛道, 庄司, 聡, 山内, 康照, 宮本, 貴庸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2014
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.46.983

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Summary:「背景」CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)はAPE(急性肺塞栓症)から移行すると考えられてきたが, その成因は確立されていない. APEの初発から1年後までの慢性化率は3.1%, 2年後に3.8%との報告があり, 発症様式にはAPEを繰り返す反復型と症状の乏しい潜伏型があるといわれている. 当院の急性肺塞栓症の年次推移によると, 初回発作時にCTEPHと診断される症例が年間1~2例みられる. そこで, 2007年1月から2011年12月まで5年間のCTEPH症例の臨床像と長期予後を検討し, その特徴を明らかにした. 「対象と方法」5年間(2007年1月から2011年12月)に初回入院となった145例の内, APE136症例とAPEとして発症した初回発作のCTEPH9例(入院6例, 入院歴はなく外来受診のみが3例)を対象とした. 観察期間は, 対象とした最終の患者の入院後2年間を経過した2013年12月までとし, APEとCTEPH症例の臨床像と予後などを比較検討した.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.46.983