体外循環を安全に施行するために必要なPerfusionist数の検討
【要旨】体外循環領域の医療事故を防止するためには,マニュアルの整備や作業手順書の活用などの対策が重要であるが, Perfusionistが1名の施設では有効な方法とは言えない。また「1名」という特殊事情が医療事故を誘発する危険性を秘めている。そこで,当院の経験をもとに,安全に体外循環を施行するために必要なPerfusionist数を検討した。その結果,予期可能なトラブルの確実な防止と予期不可能なトラブルを安全に回避するためには,1症例につき2名以上のPerfusionistが必要であると考えられた。また,1施設に必要なチーム数を緊急症例数やPCPS数を考慮した年間施行延べ日数から算定すると,2...
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| Published in | 体外循環技術 Vol. 31; no. 2; pp. 219 - 221 |
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| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
2004
日本体外循環技術研究会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0912-2664 1884-5452 |
| DOI | 10.7130/hokkaidoshakai.31.219 |
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| Summary: | 【要旨】体外循環領域の医療事故を防止するためには,マニュアルの整備や作業手順書の活用などの対策が重要であるが, Perfusionistが1名の施設では有効な方法とは言えない。また「1名」という特殊事情が医療事故を誘発する危険性を秘めている。そこで,当院の経験をもとに,安全に体外循環を施行するために必要なPerfusionist数を検討した。その結果,予期可能なトラブルの確実な防止と予期不可能なトラブルを安全に回避するためには,1症例につき2名以上のPerfusionistが必要であると考えられた。また,1施設に必要なチーム数を緊急症例数やPCPS数を考慮した年間施行延べ日数から算定すると,2名を1チームとしたPerfusionistのチーム数は,年間施行延べ日数50日の施設で1.5チーム,年間100日では1.9チーム,年間200日では2.8チーム,年間300日では3.7チームとなった。年間施行延べ日数に対してPerfusionist数が極端に不足している施設では,重大な危険性を秘めている可能性が高く,早急にPerfusionistを増員する必要があると考えられた。 |
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| ISSN: | 0912-2664 1884-5452 |
| DOI: | 10.7130/hokkaidoshakai.31.219 |