中硬膜動静脈瘻を呈した外傷性中硬膜動脈瘤の1治験例

• Published in: Journal of Neuroendovascular Therapy Vol. 9; no. 2; pp. 84 - 89
• Main Authors: 松本, 洋明, 山浦, 生也, 吉田, 泰久, 南, 浩昭, 三木, 貴徳, 富永, 正吾, 垣田, 寛人
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会 2015; 日本脳神経血管内治療学会
• Subjects: middle meningeal artery; pseudoaneurysm; spontaneous closure; traumatic arteriovenous fistula
• ISSN: 1882-4072; 2186-2494
• DOI: 10.5797/jnet.cr.2014-0037

【目的】外傷性動静脈瘻は自然閉塞を来すことがあり時に外傷性動脈瘤を合併する．我々は外傷性中硬膜動静脈瘻が自然閉塞後に中硬膜動脈瘤が認められた稀な1 例を経験したので報告する．【症例】36 歳男性．転落にて受傷しCTにて右側頭骨骨折，MRI では左側頭葉挫傷，MRA では右外頚動脈領域に動静脈瘻を呈した．脳血管撮影では右中硬膜動脈から流入し右中硬膜静脈，右海綿静脈洞へ流出する動静脈瘻を認めた．塞栓術を予定したが治療施行時動静脈瘻は既に消失しており，右選択的中硬膜動脈造影では動脈瘤が確認され塞栓術を施行した．【結論】外傷性動静脈瘻では合併する動脈瘤が見過ごされる可能性があり画像診断による経過観察が重要である．