上矢状静脈洞直接穿刺による静脈洞交会部硬膜動静脈瘻へのアプローチ

【目的】上矢状静脈洞(SSS)穿刺により治療した静脈洞交会部硬膜動静脈瘻の1 例を報告する.【症例】34 歳男性.血管撮影にて椎骨動脈硬膜枝から正常静脈洞交会の外側壁に存在し,びまん性のシャントが比較的集簇しているsinus pouch に流入する高流量の動静脈シャントを認め,血流はSSS 方向に向かっていた.頚静脈側からは上方に開口したsinus pouch に入れず,小開頭下にSSS を穿刺して頭側からアプローチすることで選択的経静脈的塞栓術を完遂した.【結語】本例は静脈洞直接穿刺による遠隔からのアプローチであり,通常のアプローチでは困難な経静脈的塞栓術において考慮されるべき方法と考えられ...

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Published inJournal of Neuroendovascular Therapy Vol. 9; no. 2; pp. 78 - 83
Main Authors 秋岡, 直樹, 黒田, 敏, 桑山, 直也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会 2015
日本脳神経血管内治療学会
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ISSN1882-4072
2186-2494
DOI10.5797/jnet.cr.2014-0044

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Summary:【目的】上矢状静脈洞(SSS)穿刺により治療した静脈洞交会部硬膜動静脈瘻の1 例を報告する.【症例】34 歳男性.血管撮影にて椎骨動脈硬膜枝から正常静脈洞交会の外側壁に存在し,びまん性のシャントが比較的集簇しているsinus pouch に流入する高流量の動静脈シャントを認め,血流はSSS 方向に向かっていた.頚静脈側からは上方に開口したsinus pouch に入れず,小開頭下にSSS を穿刺して頭側からアプローチすることで選択的経静脈的塞栓術を完遂した.【結語】本例は静脈洞直接穿刺による遠隔からのアプローチであり,通常のアプローチでは困難な経静脈的塞栓術において考慮されるべき方法と考えられる.
ISSN:1882-4072
2186-2494
DOI:10.5797/jnet.cr.2014-0044