Primary cutaneous adenoid cystic carcinomaの1例
66歳男.5年程前から左前頭部に腫瘤を自覚していた.2013年より,右舌癌化学療法後のPET-CTにて左前頭部皮下にfluorodeoxyglucose(以下,FDG)の軽度取り込みを認めており,2015年5月のPET-CTにてstandardized uptake valueの上昇を認めた.皮膚生検施行されたが,組織型が舌癌の扁平上皮癌とは異なるため,皮膚原発の腫瘍として当科に紹介された.病理組織学的に真皮から皮下組織,帽状腱膜にかけて好塩基性の腫瘍細胞が大小の管腔構造,篩状構造の集簇を形成しており,神経周囲への浸潤を認めた.以上の所見より,primary cutaneous adenoid...
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          | Published in | 日本臨床皮膚科医会雑誌 Vol. 33; no. 3; pp. 389 - 393 | 
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| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本臨床皮膚科医会
    
        15.04.2016
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| Subjects | |
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| ISSN | 1349-7758 1882-272X  | 
| DOI | 10.3812/jocd.33.389 | 
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| Summary: | 66歳男.5年程前から左前頭部に腫瘤を自覚していた.2013年より,右舌癌化学療法後のPET-CTにて左前頭部皮下にfluorodeoxyglucose(以下,FDG)の軽度取り込みを認めており,2015年5月のPET-CTにてstandardized uptake valueの上昇を認めた.皮膚生検施行されたが,組織型が舌癌の扁平上皮癌とは異なるため,皮膚原発の腫瘍として当科に紹介された.病理組織学的に真皮から皮下組織,帽状腱膜にかけて好塩基性の腫瘍細胞が大小の管腔構造,篩状構造の集簇を形成しており,神経周囲への浸潤を認めた.以上の所見より,primary cutaneous adenoid cystic carcinomaと診断した.術後5か月経過し,再発所見を認めていない.本疾患は神経周囲に浸潤することが多く,局所再発をきたしやすいため,広範囲切除や長期間の経過観察を要する. | 
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| ISSN: | 1349-7758 1882-272X  | 
| DOI: | 10.3812/jocd.33.389 |