癒着性腸閉塞の手術中所見で食餌性腸閉塞が判明した1例

症例は61歳女性,腹痛を主訴に当院受診,病歴と画像所見から癒着性腸閉塞の診断となり保存的治療開始となったが,経過中に増悪所見あり,外科紹介受診となり臨時手術施行となった。術中所見で癒着によるバンド形成がみられたが,小開腹下に小腸全体の触診を行ったところ,回腸末端近傍の食餌による閉塞が確認され,食餌性腸閉塞の診断となった。癒着性腸閉塞と術前診断され,術中所見で食餌性腸閉塞が認められた症例を経験し,腸閉塞症に対する腹腔鏡下手術施行に際して小開腹下の確認が有用と考えられた。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 40; no. 3; pp. 457 - 460
Main Authors 大渕, 佳祐, 小野, 仁, 海老沼, 翔太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.03.2020
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.40.457

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Summary:症例は61歳女性,腹痛を主訴に当院受診,病歴と画像所見から癒着性腸閉塞の診断となり保存的治療開始となったが,経過中に増悪所見あり,外科紹介受診となり臨時手術施行となった。術中所見で癒着によるバンド形成がみられたが,小開腹下に小腸全体の触診を行ったところ,回腸末端近傍の食餌による閉塞が確認され,食餌性腸閉塞の診断となった。癒着性腸閉塞と術前診断され,術中所見で食餌性腸閉塞が認められた症例を経験し,腸閉塞症に対する腹腔鏡下手術施行に際して小開腹下の確認が有用と考えられた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.40.457