当科における口腔粘膜疾患に対する擦過細胞診の臨床的検討

口腔粘膜疾患に対する擦過細胞診の有用性について評価するために,臨床検討を行った。対象は,2018年4月から2019年3月に本学附属病院口腔内科で細胞診を行った211症例225検体を対象とした。それらの症例の年齢,性別,検体採取部位,臨床診断,細胞診の判定結果,カンジダの併発の有無と病理組織学的診断について検討した。今回の検討で,疑陽性・陽性での口腔上皮性腫瘍の検出率は83.3%と高く,口腔癌に対するスクリーニングとして,擦過細胞診が有用であることが示された。その一方で,背景の炎症や,異型細胞の量が少ないことにより,偽陰性症例が4例認められた。...

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Published in日本口腔内科学会雑誌 Vol. 26; no. 2; pp. 70 - 76
Main Authors 國領, 真也, 坂口, 修, 矢田, 直美, 田中, 純平, 大谷, 泰志, 鶴島, 弘基, 吉岡, 泉, 西牟田, 文香, 吉賀, 大午
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔内科学会 2020
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ISSN2186-6147
2186-6155
DOI10.6014/jjsom.26.70

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Summary:口腔粘膜疾患に対する擦過細胞診の有用性について評価するために,臨床検討を行った。対象は,2018年4月から2019年3月に本学附属病院口腔内科で細胞診を行った211症例225検体を対象とした。それらの症例の年齢,性別,検体採取部位,臨床診断,細胞診の判定結果,カンジダの併発の有無と病理組織学的診断について検討した。今回の検討で,疑陽性・陽性での口腔上皮性腫瘍の検出率は83.3%と高く,口腔癌に対するスクリーニングとして,擦過細胞診が有用であることが示された。その一方で,背景の炎症や,異型細胞の量が少ないことにより,偽陰性症例が4例認められた。
ISSN:2186-6147
2186-6155
DOI:10.6014/jjsom.26.70