再発を繰り返すLemmel症候群に対して内視鏡的乳頭括約筋切開術が有効であった1例
症例は73歳,男性。これまで2回の胆管炎の既往がある。今回,急性胆管炎と急性膵炎を発症し,保存的加療により軽快した。ERCPでは総胆管に結石や狭窄を示唆する所見はなく,拡張した胆管と傍乳頭十二指腸憩室を認めた。既往にある胆管炎と今回の膵炎,胆管炎は傍乳頭憩室によるLemmel症候群と考え,ESTを施行した。その後3年以上無再発で経過している。Lemmel症候群の治療は外科治療が主であるが,低侵襲な内視鏡治療により再発を予防し得た報告は少なく,文献的考察も加えて報告する。...
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Published in | 日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 43; no. 6; pp. 997 - 1000 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腹部救急医学会
30.09.2023
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Subjects | |
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ISSN | 1340-2242 1882-4781 |
DOI | 10.11231/jaem.43.997 |
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Summary: | 症例は73歳,男性。これまで2回の胆管炎の既往がある。今回,急性胆管炎と急性膵炎を発症し,保存的加療により軽快した。ERCPでは総胆管に結石や狭窄を示唆する所見はなく,拡張した胆管と傍乳頭十二指腸憩室を認めた。既往にある胆管炎と今回の膵炎,胆管炎は傍乳頭憩室によるLemmel症候群と考え,ESTを施行した。その後3年以上無再発で経過している。Lemmel症候群の治療は外科治療が主であるが,低侵襲な内視鏡治療により再発を予防し得た報告は少なく,文献的考察も加えて報告する。 |
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ISSN: | 1340-2242 1882-4781 |
DOI: | 10.11231/jaem.43.997 |