ナノゲル抗原DDSによる免疫療法抵抗性がんの克服に向けて
がん治療用ワクチンでは、主要なリンパ器官(リンパ節や脾臓など)に局在する抗原提示細胞(樹状細胞やマクロファージ)にワクチン抗原を高効率かつ適切なタイミングで送達することが、ワクチンによる免疫応答誘導に極めて重要である。筆者らは、コレステロール置換プルラン(CHP)ナノゲルを抗原デリバリーシステムとしたがん治療ワクチンの有用性を示してきた。また、CHPナノゲルを利用した腫瘍内マクロファージの機能調節技術を開発し、腫瘍微小環境を制御することで、免疫チェックポイント阻害抵抗性がんに対するがん免疫療法の効果を顕著に増強し得ることを見出した。...
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Published in | Drug Delivery System Vol. 35; no. 1; pp. 64 - 69 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本DDS学会
25.01.2020
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ISSN | 0913-5006 1881-2732 |
DOI | 10.2745/dds.35.64 |
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Summary: | がん治療用ワクチンでは、主要なリンパ器官(リンパ節や脾臓など)に局在する抗原提示細胞(樹状細胞やマクロファージ)にワクチン抗原を高効率かつ適切なタイミングで送達することが、ワクチンによる免疫応答誘導に極めて重要である。筆者らは、コレステロール置換プルラン(CHP)ナノゲルを抗原デリバリーシステムとしたがん治療ワクチンの有用性を示してきた。また、CHPナノゲルを利用した腫瘍内マクロファージの機能調節技術を開発し、腫瘍微小環境を制御することで、免疫チェックポイント阻害抵抗性がんに対するがん免疫療法の効果を顕著に増強し得ることを見出した。 |
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ISSN: | 0913-5006 1881-2732 |
DOI: | 10.2745/dds.35.64 |