下肢静脈瘤に対する大・小伏在静脈の血管内レーザー焼灼術後3年の成績

下肢静脈瘤に対する大・小伏在静脈の血管内レーザー焼灼術(EVLA,波長980 nm)後3年の手術成績から,本邦における再発率や再発様式の調査を行った.149肢(経過観察率83%),141例に対し,1年毎に行った下肢静脈エコーを用いた経過観察の結果を後ろ向きに解析した.大伏在静脈(GSV)に対するEVLA127肢では,副伏在静脈(ASV)不全が術後1年で3肢(2%),2年で5肢(4%),3年で7肢(6%),大腿部穿通枝(Dodd)不全が1年で3肢(2%),2年で5肢(4%),3年で7肢(6%),逆流を伴う再疎通が1年で0肢(0%),2年で2肢(2%),3年で3肢(2%),逆流を伴う血管新生が1年...

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Published in静脈学 Vol. 29; no. 3; pp. 419 - 425
Main Author 清水, 剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈学会 26.12.2018
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ISSN0915-7395
2186-5523
DOI10.7134/phlebol.18-18

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Summary:下肢静脈瘤に対する大・小伏在静脈の血管内レーザー焼灼術(EVLA,波長980 nm)後3年の手術成績から,本邦における再発率や再発様式の調査を行った.149肢(経過観察率83%),141例に対し,1年毎に行った下肢静脈エコーを用いた経過観察の結果を後ろ向きに解析した.大伏在静脈(GSV)に対するEVLA127肢では,副伏在静脈(ASV)不全が術後1年で3肢(2%),2年で5肢(4%),3年で7肢(6%),大腿部穿通枝(Dodd)不全が1年で3肢(2%),2年で5肢(4%),3年で7肢(6%),逆流を伴う再疎通が1年で0肢(0%),2年で2肢(2%),3年で3肢(2%),逆流を伴う血管新生が1年で0肢(0%),2年で1肢(1%),3年で1肢(1%)に認められた.小伏在静脈(SSV)に対するEVLAでは,接合部(SPJ)の逆流が1年で1肢(3%),2年で6肢(21%),3年で8肢(28%)に認められた.3年間で再手術となったのは2例で,それぞれASVとDoddのEVLAを行った.EVLAの再発原因として,ASV不全,Dodd不全,GSV再疎通,SPJ不全が重要と考えられた.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.18-18