傍腎動脈腹部大動脈瘤に対しEndowedge techniqueとSnorkel techniqueを用いステントグラフト内挿術にて治療した1例

要  旨:傍腎動脈腹部大動脈瘤(JAA)に対するステントグラフト内挿術(EVAR)は,本邦では開窓式ステントグラフトや枝付きステントグラフトなど市販されたデバイスがなく,容易に施行することはできない.よってEndowedge technique,Snorkel techniqueを用いて中枢側ランディングゾーンを得る手技が試みられている.症例は84歳,女性.CT検査で最大短径80 mmのJAAを認めた.瘤径が大きく準緊急手術の方針とした.高齢であり,併存疾患もあることよりEVARを選択した.右腎動脈に対しSnorkel techniqueを,左腎動脈に対しEndowedge technique...

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Published in日本血管外科学会雑誌 Vol. 22; no. 5; pp. 797 - 800
Main Authors 地引, 政利, 猪狩, 公宏, 豊福, 崇浩, 井上, 芳徳, 工藤, 敏文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本血管外科学会 2013
日本血管外科学会
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ISSN0918-6778
1881-767X
DOI10.11401/jsvs.12-00091

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Summary:要  旨:傍腎動脈腹部大動脈瘤(JAA)に対するステントグラフト内挿術(EVAR)は,本邦では開窓式ステントグラフトや枝付きステントグラフトなど市販されたデバイスがなく,容易に施行することはできない.よってEndowedge technique,Snorkel techniqueを用いて中枢側ランディングゾーンを得る手技が試みられている.症例は84歳,女性.CT検査で最大短径80 mmのJAAを認めた.瘤径が大きく準緊急手術の方針とした.高齢であり,併存疾患もあることよりEVARを選択した.右腎動脈に対しSnorkel techniqueを,左腎動脈に対しEndowedge techniqueを用い中枢側ランディングゾーンを確保した.JAAに対し,Endowedge technique,Snorkel techniqueを用いることでEVARが安全,有効に施行できる可能性がある.
ISSN:0918-6778
1881-767X
DOI:10.11401/jsvs.12-00091