下肢静脈エコーが大腿静脈venous aneurysmの診断および経過観察に有用であった1例
症例は68歳女性.左大腿内側打撲後の圧痛が持続するため,当院紹介受診となった.初診時の視診(立位状態)で左大腿内側に突出した腫瘤が認められたため,精査を行うことになった.下肢静脈エコーでは左大腿静脈から交通する類円形状の腫瘤エコー像を認め,静脈脈瘤(venous aneurysm)と診断した.1カ月後下肢静脈の再検査を行うと,静脈脈瘤のサイズには縮小が認められず,腫瘤内部に血栓が生じていたため肺塞栓予防のため手術適応と判断した.術後の下肢静脈エコーでは,左大腿静脈にあった静脈脈瘤は消失していた....
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Published in | 静脈学 Vol. 27; no. 3; pp. 427 - 431 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本静脈学会
2016
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0915-7395 2186-5523 |
DOI | 10.7134/phlebol.16-25 |
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Summary: | 症例は68歳女性.左大腿内側打撲後の圧痛が持続するため,当院紹介受診となった.初診時の視診(立位状態)で左大腿内側に突出した腫瘤が認められたため,精査を行うことになった.下肢静脈エコーでは左大腿静脈から交通する類円形状の腫瘤エコー像を認め,静脈脈瘤(venous aneurysm)と診断した.1カ月後下肢静脈の再検査を行うと,静脈脈瘤のサイズには縮小が認められず,腫瘤内部に血栓が生じていたため肺塞栓予防のため手術適応と判断した.術後の下肢静脈エコーでは,左大腿静脈にあった静脈脈瘤は消失していた. |
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ISSN: | 0915-7395 2186-5523 |
DOI: | 10.7134/phlebol.16-25 |