上肢静脈瘤の1例

症例は46歳女性で,中学生のころから右上腕の皮膚に紅斑を認めていた.20年前より右上腕皮静脈の静脈怒張と掻痒感を自覚し,3年前から静脈怒張の増強,重苦感および疼痛が出現し,増悪するため当院を受診した.超音波検査で上肢静脈瘤を,造影CT検査では動脈相で静脈瘤が造影され,静脈瘤の原因の一つとして先天性動静脈瘻が存在している可能性があると考えられた.上肢静脈瘤に対し血管内レーザー焼灼術を施行し,術後,静脈瘤は消失し自覚症状は改善した.上肢静脈瘤は非常に稀な疾患であり,同疾患に対し血管内レーザー焼灼術を施行し良好な結果が得られたため報告する....

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Published in静脈学 Vol. 34; no. 1; pp. 7 - 11
Main Authors 外田, 洋孝, 折田, 博之, 廣岡, 茂樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈学会 31.03.2023
Subjects
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ISSN0915-7395
2186-5523
DOI10.7134/phlebol.22-21

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Summary:症例は46歳女性で,中学生のころから右上腕の皮膚に紅斑を認めていた.20年前より右上腕皮静脈の静脈怒張と掻痒感を自覚し,3年前から静脈怒張の増強,重苦感および疼痛が出現し,増悪するため当院を受診した.超音波検査で上肢静脈瘤を,造影CT検査では動脈相で静脈瘤が造影され,静脈瘤の原因の一つとして先天性動静脈瘻が存在している可能性があると考えられた.上肢静脈瘤に対し血管内レーザー焼灼術を施行し,術後,静脈瘤は消失し自覚症状は改善した.上肢静脈瘤は非常に稀な疾患であり,同疾患に対し血管内レーザー焼灼術を施行し良好な結果が得られたため報告する.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.22-21