Lateral Marginal Veinに対して血管内焼灼術を施行したKlippel-Trenaunay症候群の1例

Klippel-Trenaunay症候群(KTS)は先天性のポートワイン母斑,静脈瘤を主とした血管奇形,および患肢の過伸長の3徴を認める症候群であり,坐骨静脈の遺残や特徴的な拡張したlateral marginal vein(LMV)を認めることがある.今回,逆流を伴う拡張したLMVに対して血管内焼灼術を施行したので報告する.症例は23歳女性.左下肢の浮腫と静脈瘤を主訴に来院.左下肢に広範なポートワイン母斑を認めた.下肢長に左右差は認めなかったがKTSと考えられた.左臀部外側から下肢外側に表在性の拡張した逆流静脈(LMV)を認め,深部静脈には異常を認めなかったため,レーザーで血管内焼灼した.術...

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Published in静脈学 Vol. 35; no. 3; pp. 355 - 360
Main Authors 大澤, 宏, 滝澤, 恒基
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈学会 30.08.2024
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ISSN0915-7395
2186-5523
DOI10.7134/phlebol.24-06

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Summary:Klippel-Trenaunay症候群(KTS)は先天性のポートワイン母斑,静脈瘤を主とした血管奇形,および患肢の過伸長の3徴を認める症候群であり,坐骨静脈の遺残や特徴的な拡張したlateral marginal vein(LMV)を認めることがある.今回,逆流を伴う拡張したLMVに対して血管内焼灼術を施行したので報告する.症例は23歳女性.左下肢の浮腫と静脈瘤を主訴に来院.左下肢に広範なポートワイン母斑を認めた.下肢長に左右差は認めなかったがKTSと考えられた.左臀部外側から下肢外側に表在性の拡張した逆流静脈(LMV)を認め,深部静脈には異常を認めなかったため,レーザーで血管内焼灼した.術後浮腫は改善した.KTSの逆流を伴うLMVなど表在静脈に対する治療には手術適応があれば血管内焼灼術が有用である.
ISSN:0915-7395
2186-5523
DOI:10.7134/phlebol.24-06