悪性胆道狭窄に対する胆管金属ステント留置後の仮性動脈瘤に対し経カテーテル的動脈塞栓術で治療された3例
悪性胆道狭窄に対する胆管金属ステント(self-expandable metallic stent:以下,SEMS)留置後の仮性動脈瘤に経カテーテル的動脈塞栓術を施行した3例を経験した。【症例1】61歳,女性。胃癌術後,左右胆管合流部に浸潤する再発による胆管炎をきたし,SEMSを留置した。留置45日後にSEMS内の仮性動脈瘤に対し,右肝動脈を塞栓し再出血はなかった。【症例2】82歳,男性。胆囊癌術後,胆腸吻合部狭窄に対しSEMSを留置した。留置78日後にSEMS外側の仮性動脈瘤に対し,右肝動脈を塞栓したが,多臓器不全の進行を認め第34病日に永眠された。【症例3】78歳,女性。胆管癌に対しSEM...
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Published in | 日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 43; no. 6; pp. 963 - 968 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腹部救急医学会
30.09.2023
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Subjects | |
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ISSN | 1340-2242 1882-4781 |
DOI | 10.11231/jaem.43.963 |
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Summary: | 悪性胆道狭窄に対する胆管金属ステント(self-expandable metallic stent:以下,SEMS)留置後の仮性動脈瘤に経カテーテル的動脈塞栓術を施行した3例を経験した。【症例1】61歳,女性。胃癌術後,左右胆管合流部に浸潤する再発による胆管炎をきたし,SEMSを留置した。留置45日後にSEMS内の仮性動脈瘤に対し,右肝動脈を塞栓し再出血はなかった。【症例2】82歳,男性。胆囊癌術後,胆腸吻合部狭窄に対しSEMSを留置した。留置78日後にSEMS外側の仮性動脈瘤に対し,右肝動脈を塞栓したが,多臓器不全の進行を認め第34病日に永眠された。【症例3】78歳,女性。胆管癌に対しSEMSを留置後,化学療法中。留置42日後にSEMS内の仮性動脈瘤に対し,右肝動脈を塞栓し再出血はなかった。【結論】終末期患者でも肝仮性動脈瘤による失血死を免れるためにTAEが有効であった。 |
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ISSN: | 1340-2242 1882-4781 |
DOI: | 10.11231/jaem.43.963 |