下肢静脈瘤シアノアクリレート血管内塞栓術後の遅発型アレルギーによりグルー充填静脈全抜去に至った一例
本邦において下肢静脈瘤に対するシアノアクリレート血管内塞栓術(以下,CAC)が2019年12月から保険適用となり,全国的に症例数が増加している.しかしながら,新しい治療法であることから合併症などについてはまだデータの蓄積が必要な段階である.特に塞栓された静脈に対する炎症所見については,その原因も含めまだまだ議論がなされるところである.われわれはCAC後にアレルギー様症状を呈した症例に対し薬剤誘発性リンパ球刺激試験(以下DLST)を施行した.その結果,陽性を示し投薬による症状コントロールが困難なためCAC充填静脈の全抜去に至った症例を経験したため報告する....
Saved in:
Published in | 日本血管外科学会雑誌 Vol. 31; no. 3; pp. 123 - 127 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
31.05.2022
日本血管外科学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0918-6778 1881-767X |
DOI | 10.11401/jsvs.22-00007 |
Cover
Summary: | 本邦において下肢静脈瘤に対するシアノアクリレート血管内塞栓術(以下,CAC)が2019年12月から保険適用となり,全国的に症例数が増加している.しかしながら,新しい治療法であることから合併症などについてはまだデータの蓄積が必要な段階である.特に塞栓された静脈に対する炎症所見については,その原因も含めまだまだ議論がなされるところである.われわれはCAC後にアレルギー様症状を呈した症例に対し薬剤誘発性リンパ球刺激試験(以下DLST)を施行した.その結果,陽性を示し投薬による症状コントロールが困難なためCAC充填静脈の全抜去に至った症例を経験したため報告する. |
---|---|
ISSN: | 0918-6778 1881-767X |
DOI: | 10.11401/jsvs.22-00007 |