Platypnea orthodeoxia syndromeで発症し血栓回収療法を行ったPFO合併脳梗塞の2症例

起立時に低酸素血症となるplatypnea orthodeoxia syndrome(POS)で発症した脳梗塞に対して血栓回収を行い,術後patent foramen ovale(PFO)が発見された2症例を報告する.症例1: 56歳女性,意識消失後の右中大脳動脈閉塞症に対して血栓回収を行った.術後起立時に悪化する低酸素がありPOSと診断,造影胸部CTでPFOが発見され循環器科にて閉鎖術を施行された.症例2: 61歳男性,繰り返す意識消失後の右中大脳動脈閉塞症に対して血栓回収を行った.術後深呼吸で著明な低酸素が出現し,POSと診断し造影CTでPFOが発見されたため循環器科で閉鎖術を施行した.脳...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脳卒中 Vol. 47; no. 3; pp. 170 - 176
Main Authors 大川原, 舞, 前田, 高宏, 藤田, 勉, 野村, 達史, 八戸, 大輔, 小林, 広樹, 竹内, 剛, 越阪部, 学, 山口, 裕之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2025
日本脳卒中学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.11275

Cover

More Information
Summary:起立時に低酸素血症となるplatypnea orthodeoxia syndrome(POS)で発症した脳梗塞に対して血栓回収を行い,術後patent foramen ovale(PFO)が発見された2症例を報告する.症例1: 56歳女性,意識消失後の右中大脳動脈閉塞症に対して血栓回収を行った.術後起立時に悪化する低酸素がありPOSと診断,造影胸部CTでPFOが発見され循環器科にて閉鎖術を施行された.症例2: 61歳男性,繰り返す意識消失後の右中大脳動脈閉塞症に対して血栓回収を行った.術後深呼吸で著明な低酸素が出現し,POSと診断し造影CTでPFOが発見されたため循環器科で閉鎖術を施行した.脳梗塞発症時にPOSを呈することは極めて稀と言われているがPFOが潜在する可能性があり,その存在を念頭に置いて精査することが重要である.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.11275