一期的に虫垂切除とメッシュ修復を行った虫垂炎を伴うAmyand's herniaの2例
鼠径ヘルニア内容が虫垂であるAmyand's herniaはまれな疾患である.その治療戦略は,手術のタイミング(緊急/待機的),術式選択(前方アプローチ/鏡視下アプローチ),虫垂切除の有無,メッシュ使用の有無といった点で多岐にわたる.今回われわれは,一期的に虫垂切除とメッシュ修復を施行したAmyand's herniaの2例を経験したので,文献的考察を加え報告する.症例1は48歳,男性.CTでAmyand's herniaと診断した.虫垂炎を伴っていたが,虫垂切除とヘルニア修復のアプローチを変え,緊急で腹腔鏡下虫垂切除術と前方アプローチでのメッシュ修復術を一期的に...
        Saved in:
      
    
          | Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 84; no. 4; pp. 659 - 664 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本臨床外科学会
    
        2023
     | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 1345-2843 1882-5133  | 
| DOI | 10.3919/jjsa.84.659 | 
Cover
| Summary: | 鼠径ヘルニア内容が虫垂であるAmyand's herniaはまれな疾患である.その治療戦略は,手術のタイミング(緊急/待機的),術式選択(前方アプローチ/鏡視下アプローチ),虫垂切除の有無,メッシュ使用の有無といった点で多岐にわたる.今回われわれは,一期的に虫垂切除とメッシュ修復を施行したAmyand's herniaの2例を経験したので,文献的考察を加え報告する.症例1は48歳,男性.CTでAmyand's herniaと診断した.虫垂炎を伴っていたが,虫垂切除とヘルニア修復のアプローチを変え,緊急で腹腔鏡下虫垂切除術と前方アプローチでのメッシュ修復術を一期的に行った.症例2は69歳,男性.右鼠径ヘルニアの手術歴と虫垂炎保存的加療歴あり.CTで右鼠径ヘルニアの再発と虫垂炎を伴うAmyand's herniaと診断したが,虫垂と腹膜の癒着が懸念されたため,消炎後待機的に腹腔鏡下虫垂切除術と前方アプローチでのメッシュ修復を一期的に行った.いずれの症例も術後経過良好であった. | 
|---|---|
| ISSN: | 1345-2843 1882-5133  | 
| DOI: | 10.3919/jjsa.84.659 |