左房壁に発生した可動性乳頭状弾性線維腫の1手術例

症例は56歳，男性．直腸癌と胃粘膜下腫瘍に対して手術を施行され，再発所見なく経過していた．定期受診時の造影CTで左房内腫瘍を指摘され，経食道心エコーでは左心耳入口部付近の左房壁に付着する約13 mmの可動性に富む腫瘍を認められ，塞栓症予防目的で手術の方針となった．人工心肺下に経中隔アプローチで腫瘍摘出術を行った．病理組織診断は乳頭状弾性線維腫であった．今回我々は，極めて稀な左房壁に発生した乳頭状弾性線維腫を経験したので文献的考察を加え報告する．...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in心臓 Vol. 55; no. 10; pp. 1030 - 1034
Main Authors 堀部, 達也, 吉永, 隆, 高木, 淳, 福井, 寿啓, 西川, 幸作, 沼口, 亮介, 日高, 秀昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.10.2023
日本心臓財団・日本循環器学会
Subjects
乳頭状弾性線維腫
左房壁
心臓腫瘍
Online AccessGet full text
ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.55.1030

Cover

More Information
Summary:症例は56歳，男性．直腸癌と胃粘膜下腫瘍に対して手術を施行され，再発所見なく経過していた．定期受診時の造影CTで左房内腫瘍を指摘され，経食道心エコーでは左心耳入口部付近の左房壁に付着する約13 mmの可動性に富む腫瘍を認められ，塞栓症予防目的で手術の方針となった．人工心肺下に経中隔アプローチで腫瘍摘出術を行った．病理組織診断は乳頭状弾性線維腫であった．今回我々は，極めて稀な左房壁に発生した乳頭状弾性線維腫を経験したので文献的考察を加え報告する．
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.55.1030