コンピュータグラフィックによる色球体の重さ感における伝達情報量

「1. 緒言」現在, アパレル分野においてインターネットを利用した人工現実感による仮想ショッピングシステムなどの電子商取引システムの実用化に向けた研究が行なわれている[注1]. この仮想ショッピングシステムにおいては, 布地の粗さや重さなどを仮想的に伝える触覚ディスプレイを用いたシステムの作成が必要になってくる. このようなシステムは人工現実感の技術を応用したものである. この技術はユーザーと計算機の間に情報交換路をつくりあげ, 人間が仮想現実世界の中で行動することを可能にするものであり, 90年代以降のキーテクノロジーとして注目を集めている. 現実世界で人はある物体に対し, 様々な感覚情報を...

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Published in感性工学研究論文集 Vol. 2; no. 1; pp. 7 - 12
Main Authors 上條, 正義, 清水, 義雄, 田島, 英和, 佐渡山, 亜兵, 徳山, 孝子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本感性工学会 2002
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ISSN1346-1958
1884-524X
DOI10.5057/jjske2001.2.7

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Summary:「1. 緒言」現在, アパレル分野においてインターネットを利用した人工現実感による仮想ショッピングシステムなどの電子商取引システムの実用化に向けた研究が行なわれている[注1]. この仮想ショッピングシステムにおいては, 布地の粗さや重さなどを仮想的に伝える触覚ディスプレイを用いたシステムの作成が必要になってくる. このようなシステムは人工現実感の技術を応用したものである. この技術はユーザーと計算機の間に情報交換路をつくりあげ, 人間が仮想現実世界の中で行動することを可能にするものであり, 90年代以降のキーテクノロジーとして注目を集めている. 現実世界で人はある物体に対し, 様々な感覚情報を用いて知覚・認識を行なっている. このとき一つの感覚情報だけではなく, 複数の感覚情報を同時に用いて知覚・認識を行なうことは一般的に感覚統合と呼ばれている. 感覚統合は, それぞれの感覚情報のあいまいさ, 情報の欠落を補完・統合するための重要な感覚の機能である. 現実世界同様, 仮想現実世界でも物体の知覚・認識を行なうには感覚統合が行われていると考えられる.
ISSN:1346-1958
1884-524X
DOI:10.5057/jjske2001.2.7