クリニカルパス分析の効率的なフィードバックとモニタリング

「はじめに」クリニカルパス(以下, パス)活用の意義は医療の標準化にあるだけではなく, 医療資源投入量の適正化による経営改善や業務改善の効果も期待できる. しかし, それらを意識したパス分析や臨床現場へのフィードバックができておらず, 改善につながらないことが当院における課題であった. 2018年にクリニカルパス推進室が開設され, まずはパスの一元管理とパス分析を開始したが, パス分析結果を確実な改善活動に結び付けるためのフィードバック方法に試行錯誤した. 臨床現場に対して単なる数値の提示や課題を列挙するだけでは改善につながらないと考え, 具体的な改善案にまで踏み込んだ独自の分析シートを作成す...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 24; no. 2; pp. 173 - 177
Main Authors 金井, 和夫, 西井, 鉄平, 三原, 忍, 白濵, 隆太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 31.08.2022
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.24.2_173

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Summary:「はじめに」クリニカルパス(以下, パス)活用の意義は医療の標準化にあるだけではなく, 医療資源投入量の適正化による経営改善や業務改善の効果も期待できる. しかし, それらを意識したパス分析や臨床現場へのフィードバックができておらず, 改善につながらないことが当院における課題であった. 2018年にクリニカルパス推進室が開設され, まずはパスの一元管理とパス分析を開始したが, パス分析結果を確実な改善活動に結び付けるためのフィードバック方法に試行錯誤した. 臨床現場に対して単なる数値の提示や課題を列挙するだけでは改善につながらないと考え, 具体的な改善案にまで踏み込んだ独自の分析シートを作成することとした. さらに, フィードバックを病院長・各診療科部長面談の場で行うことで, 現状と課題を経営幹部とも共有するとともに, 改善活動を後押しする効果になることを期待した.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.24.2_173