流動化処理土の力学特性と今後の課題

流動化処理土は,各種構造物の裏込めや地中構造物の埋戻しの際に適切な締固めができない場合に対して建設発生土を有効に利用するために開発されたものであり,締固めが不要で適度な流動性を持たせた泥状の土に固化材を適量に混合して固化効果を期待することが基本概念である.近年,社会的に再資源化が大きな時流となり,都市部で流動化処理土が広く利用されるようになってきた.本論文では,流動化処理土の実績と動向を概観し,埋戻し材として用いられる低強度の流動化処理土とシールドトンネルのインバート材に用いられる流動化処理土の力学特性を概説するとともに,靭性を改善して耐震性を向上させるために繊維質材料を流動化処理土に混合した...

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Published in土木学会論文集F Vol. 62; no. 4; pp. 618 - 627
Main Author 木幡, 行宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2006
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ISSN1880-6074
DOI10.2208/jscejf.62.618

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Summary:流動化処理土は,各種構造物の裏込めや地中構造物の埋戻しの際に適切な締固めができない場合に対して建設発生土を有効に利用するために開発されたものであり,締固めが不要で適度な流動性を持たせた泥状の土に固化材を適量に混合して固化効果を期待することが基本概念である.近年,社会的に再資源化が大きな時流となり,都市部で流動化処理土が広く利用されるようになってきた.本論文では,流動化処理土の実績と動向を概観し,埋戻し材として用いられる低強度の流動化処理土とシールドトンネルのインバート材に用いられる流動化処理土の力学特性を概説するとともに,靭性を改善して耐震性を向上させるために繊維質材料を流動化処理土に混合した繊維材混合流動化処理土の力学特性を述べる.また,今後の流動化処理土における課題について述べる.
ISSN:1880-6074
DOI:10.2208/jscejf.62.618