エコーガイド下移植腎生検後の合併症における危険因子と移植腎予後に関する検討
「I. 緒言」移植腎生検は, エコーガイド下を基本とした経皮的な手技, およびその後数時間の絶対安静という方法が広く普及している. その合併症としては, 血腫形成, 血尿, 動静脈瘻 (以下, arteriovenous fistula ; AVF) が一般的である. 今回, 当科におけるエコーガイド下移植腎生検の経験から, 合併症発生の危険因子とその後の移植腎の予後について検討した. 「II. 対象および方法」2013年4月から2016年3月までに, 272例の腎移植症例に対し325件のエコーガイド下移植腎生検を施行した. 施行後1か月以内に合併症を発症した合併症群と非合併症群との背景因子に...
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Published in | Japanese Journal of Transplantation Vol. 52; no. 6; pp. 539 - 544 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本移植学会
2017
日本移植学会 The Japan Society for Transplantation |
Subjects | |
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ISSN | 0578-7947 2188-0034 |
DOI | 10.11386/jst.52.6_539 |
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Summary: | 「I. 緒言」移植腎生検は, エコーガイド下を基本とした経皮的な手技, およびその後数時間の絶対安静という方法が広く普及している. その合併症としては, 血腫形成, 血尿, 動静脈瘻 (以下, arteriovenous fistula ; AVF) が一般的である. 今回, 当科におけるエコーガイド下移植腎生検の経験から, 合併症発生の危険因子とその後の移植腎の予後について検討した. 「II. 対象および方法」2013年4月から2016年3月までに, 272例の腎移植症例に対し325件のエコーガイド下移植腎生検を施行した. 施行後1か月以内に合併症を発症した合併症群と非合併症群との背景因子について比較検討し, さらにAVF合併群における移植腎予後に関する検討も加えた. 以下, 当科のエコーガイド下移植腎生検の概略を示す. ・抗血小板薬・抗凝固薬内服例は生検日に合わせてあらかじめこれらを中止し, 1泊2日の予定入院で行っている. |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.52.6_539 |