地域在住自立高齢者における中高強度身体活動と転倒の関連性はバランス機能に影響される

【目的】地域在住自立高齢者を対象にバランス機能で層別し,客観的に評価した中高強度身体活動と2 年後の転倒発生リスクの関連性を検討した。【方法】地域在住自立高齢者602 名を対象とし,ベースラインにおける開眼片脚立位時間を用いて層別した。三軸加速度センサー内蔵活動量計を用いて,中高強度身体活動時間,歩行活動時間,生活活動時間を測定した。アウトカムは,2 年後のフォローアップ調査における過去1 年間の転倒発生の有無とした。【結果】開眼片脚立位高値群では,中高強度身体活動時間の中間値群で転倒発生リスクがもっとも低くなる結果を認めた。開眼片脚立位低値群では,各身体活動指標の最低値群に比較して,中高強度...

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Published in理学療法学 Vol. 48; no. 1; pp. 63 - 71
Main Authors 熊谷, 秋三, 齊藤, 貴文, 松﨑, 英章, 楢﨑, 兼司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2021
日本理学療法士協会
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.11804

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Summary:【目的】地域在住自立高齢者を対象にバランス機能で層別し,客観的に評価した中高強度身体活動と2 年後の転倒発生リスクの関連性を検討した。【方法】地域在住自立高齢者602 名を対象とし,ベースラインにおける開眼片脚立位時間を用いて層別した。三軸加速度センサー内蔵活動量計を用いて,中高強度身体活動時間,歩行活動時間,生活活動時間を測定した。アウトカムは,2 年後のフォローアップ調査における過去1 年間の転倒発生の有無とした。【結果】開眼片脚立位高値群では,中高強度身体活動時間の中間値群で転倒発生リスクがもっとも低くなる結果を認めた。開眼片脚立位低値群では,各身体活動指標の最低値群に比較して,中高強度身体活動時間の中間値群と最高値群および歩行活動時間の最高値群で有意に高い転倒発生リスクを認めた。【結論】地域在住自立高齢者における中高強度身体活動と転倒発生リスクの関連性は,バランス機能によって異なることが示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11804