「救急医療の強化」をコンセプトにした新病院建設 開院から1年

当院は2021年1月に移転新築した急性期病院である。  当院が立地する相模原市では,域外への救急搬送が常態化しており,域内での救急受入が課題となっていた。それらを踏まえて,新病院では「救急医療の強化」をコンセプトに,目的に応じた組織体制を構築し,設計や運用計画等を検討した。  ハード面として,1階救急外来を中心に,カテーテル室や内視鏡室,放射線室を隣接配置し,直上階には手術室やICU,救急病棟を配置した。ソフト面では,新たに救急センターと脳卒中センターを設立して,救急医療体制の強化を図った。  開院後,積極的な救急患者の受入増加に繋がり,救急車搬入件数は開院前と比較し,25%増の年間7,600...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 72; no. 5; pp. 421 - 425
Main Author 加藤, 貴彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 01.01.2024
日本農村医学会
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.72.421

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Summary:当院は2021年1月に移転新築した急性期病院である。  当院が立地する相模原市では,域外への救急搬送が常態化しており,域内での救急受入が課題となっていた。それらを踏まえて,新病院では「救急医療の強化」をコンセプトに,目的に応じた組織体制を構築し,設計や運用計画等を検討した。  ハード面として,1階救急外来を中心に,カテーテル室や内視鏡室,放射線室を隣接配置し,直上階には手術室やICU,救急病棟を配置した。ソフト面では,新たに救急センターと脳卒中センターを設立して,救急医療体制の強化を図った。  開院後,積極的な救急患者の受入増加に繋がり,救急車搬入件数は開院前と比較し,25%増の年間7,600台に到達した。「救急医療の強化」という明確なコンセプトを掲げ,組織体制を構築して進めたことで,救急医療を中心とした新病院が無事に完成し,救急患者の受入増加を達成した。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.72.421