脳血管疾患急性期患者における上肢機能の予後予測に関する研究 研究デザインと初回調査時における対象者の特性及び急性期症状
「緒言」脳血管疾患発症後, 急性期の段階で機能予後を予測することができれば, リハビリテーションが必要とされる期間が明確となる. 先行研究では, 脳血管疾患患者の上肢機能回復に関連する要因として, 年齢, 性別に加え, 発症時の上肢機能, 感覚, 筋緊張, 認知機能, 日常生活活動(ADL)が挙げられている. これらの要因を網羅して短期的な上肢機能の予後を予測することができれば, リハビリテーションの適切な目標設定が可能となる. さらに, 病院から在宅及び施設等への円滑な移行が可能となることで, 在院期間の短縮につながると考えられる. そこで, 我々は脳血管疾患患者を対象に, 先行研究で上肢機...
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Published in | 日本衛生学雑誌 Vol. 70; no. 1; pp. 62 - 68 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本衛生学会
01.01.2015
日本衛生学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-5082 1882-6482 |
DOI | 10.1265/jjh.70.62 |
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Summary: | 「緒言」脳血管疾患発症後, 急性期の段階で機能予後を予測することができれば, リハビリテーションが必要とされる期間が明確となる. 先行研究では, 脳血管疾患患者の上肢機能回復に関連する要因として, 年齢, 性別に加え, 発症時の上肢機能, 感覚, 筋緊張, 認知機能, 日常生活活動(ADL)が挙げられている. これらの要因を網羅して短期的な上肢機能の予後を予測することができれば, リハビリテーションの適切な目標設定が可能となる. さらに, 病院から在宅及び施設等への円滑な移行が可能となることで, 在院期間の短縮につながると考えられる. そこで, 我々は脳血管疾患患者を対象に, 先行研究で上肢機能の予後との関連が報告されている要因を基に上肢機能の予後を予測することを目指している. 本研究は, 上肢機能の予後を予測するデータセットの構築にあたり, 研究デザインと対象者の特性及び急性期症状について報告する. |
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ISSN: | 0021-5082 1882-6482 |
DOI: | 10.1265/jjh.70.62 |