吸収性骨接合プレートを用いた下顎枝矢状分割術後の下顎位の安定性と吸収性骨接合プレートの物性解析
「緒言」口腔外科領域では1980年代に入り顎骨骨折や顎再建時の骨接合に金属性の骨接合ミニプレートスクリューシステムが広く用いられるようになった. 近年生体内吸収材料の研究が進み, 吸収性の骨接合材料も開発されている. ポリ-L-乳酸(以下PLLAとする)製吸収性骨接合材料は生体適合性, 安全性に優れ, 生体内で分解吸収されるので術後摘出の必要がなく, また金属のように腐食の危惧, 金属元素の溶出や臓器への蓄積などの問題もないため, 口腔領域においても骨折の固定や顎変形症における術後の骨片の固定などに使用されている1, 2). 今回われわれは下顎枝矢状分割術に対してPLLA製吸収性骨接合プレート...
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| Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 13; no. 1; pp. 21 - 26 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
2003
日本顎変形症学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0916-7048 1884-5045 |
| DOI | 10.5927/jjjd1991.13.21 |
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| Summary: | 「緒言」口腔外科領域では1980年代に入り顎骨骨折や顎再建時の骨接合に金属性の骨接合ミニプレートスクリューシステムが広く用いられるようになった. 近年生体内吸収材料の研究が進み, 吸収性の骨接合材料も開発されている. ポリ-L-乳酸(以下PLLAとする)製吸収性骨接合材料は生体適合性, 安全性に優れ, 生体内で分解吸収されるので術後摘出の必要がなく, また金属のように腐食の危惧, 金属元素の溶出や臓器への蓄積などの問題もないため, 口腔領域においても骨折の固定や顎変形症における術後の骨片の固定などに使用されている1, 2). 今回われわれは下顎枝矢状分割術に対してPLLA製吸収性骨接合プレート(以下PLLA製プレート)を用い, 臨床的にその有用性を検討するとともにPLLA製プレートを使用した症例とチタン製ミニプレートを使用した症例の術後安定性について, 側面頭部X線規格写真分析を用いて比較検討し, さらに摘出したPLLA製プレートの物性について解析し検討したので報告する. |
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| ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
| DOI: | 10.5927/jjjd1991.13.21 |