AIA-CL2400によるintact PTH測定試薬の基礎的検討

AIA-CLシステム用として新たに開発された化学発光酵素免疫測定法を原理とするintact PTH測定試薬の基礎的検討を行った。専用コントロールおよび患者プール血漿を測定したときの同時再現性はC.V. 1.9~3.7%,日差再現性はC.V. 3.8~5.1%であった。希釈直線性は約5,000 pg/mLまで良好で,検出限界はLoB:0.19 pg/mL,LoD:0.36 pg/mL,LoQ:1.92 pg/mLであった。共存物質の影響は認められず,他法との相関はAIA-1800およびcobas 6000ともに良好であった。検体の安定性の検討では4℃保存下の血清において測定値の減少が認められた。...

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Published in医学検査 Vol. 68; no. 3; pp. 470 - 475
Main Authors 遠藤, 繁之, 戸来, 孝, 小原, 愛美, 小池, 由佳子, 川崎, 理一, 米山, 彰子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 25.07.2019
日本臨床衛生検査技師会
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ISSN0915-8669
2188-5346
DOI10.14932/jamt.18-125

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Summary:AIA-CLシステム用として新たに開発された化学発光酵素免疫測定法を原理とするintact PTH測定試薬の基礎的検討を行った。専用コントロールおよび患者プール血漿を測定したときの同時再現性はC.V. 1.9~3.7%,日差再現性はC.V. 3.8~5.1%であった。希釈直線性は約5,000 pg/mLまで良好で,検出限界はLoB:0.19 pg/mL,LoD:0.36 pg/mL,LoQ:1.92 pg/mLであった。共存物質の影響は認められず,他法との相関はAIA-1800およびcobas 6000ともに良好であった。検体の安定性の検討では4℃保存下の血清において測定値の減少が認められた。また,患者血漿を別の容器に移し替え測定したところ,測定値の低下現象がみられた。さらに,7種のPTHフラグメント(7–84, 1–34, 13–34, 44–68, 39–68, 39–84, 53–84)を測定した結果,7–84 PTHのみと反応し,他のフラグメントとの反応性は0.1%未満であった。以上の結果より,本試薬は基礎的性能に優れているため,日常検査法として有用であると考えられた。ただし,検体の安定性と容器の移し替えには留意する必要がある。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.18-125