膝立ち位及び立位における連続的な左右重心移動動作の運動学的・運動力学的特性
【目的】膝立ち位及び立位における連続的な左右重心移動動作の運動学的・力学的な差異を明らかにすること。【対象】健常男性10名(年齢:23.4±3.5歳,身長:171.0±5.4cm,体重:65.4±8.8㎏)。【方法】測定条件は膝立ち位と立位の2条件に設定した。三次元動作解析装置にて各反射マーカーの座標位置を測定し,体重心位置,左右の股関節外転角度を算出した。表面筋電図を使用して左右の大腿筋膜張筋,中殿筋,大殿筋の筋活動を計測し,姿勢条件間で比較検討した。【結果】立位条件と比較し,膝立ち位条件では体重心の側方移動量が大きく,その側方移動はより股関節内・外転運動に依存していた。一方,有意に大きな筋...
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Published in | 東北理学療法学 Vol. 35; no. 35; pp. 36 - 43 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
27.08.2023
日本理学療法士協会 東北ブロック協議会 |
Subjects | |
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ISSN | 0915-2180 2189-5686 |
DOI | 10.15049/artsjpta.35.0_36 |
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Summary: | 【目的】膝立ち位及び立位における連続的な左右重心移動動作の運動学的・力学的な差異を明らかにすること。【対象】健常男性10名(年齢:23.4±3.5歳,身長:171.0±5.4cm,体重:65.4±8.8㎏)。【方法】測定条件は膝立ち位と立位の2条件に設定した。三次元動作解析装置にて各反射マーカーの座標位置を測定し,体重心位置,左右の股関節外転角度を算出した。表面筋電図を使用して左右の大腿筋膜張筋,中殿筋,大殿筋の筋活動を計測し,姿勢条件間で比較検討した。【結果】立位条件と比較し,膝立ち位条件では体重心の側方移動量が大きく,その側方移動はより股関節内・外転運動に依存していた。一方,有意に大きな筋活動を示したのは大殿筋のみに限られた。【結語】膝立ち位はより股関節を中心とした運動制御が成されていた。しかし,筋活動の差異は姿勢に依存した慣性モーメントの影響と考えられた。左右重心移動動作を用いた運動療法は,姿勢特異性の影響を考慮する必要がある。 |
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ISSN: | 0915-2180 2189-5686 |
DOI: | 10.15049/artsjpta.35.0_36 |