ルミパルスL2400における可溶性IL-2R測定試薬の基礎的検討

可溶性インターロイキン-2受容体(sIL-2R)は非ホジキンリンパ腫や成人T細胞性白血病リンパ腫などで高値を示し病態を反映することから,治療効果の判定や補助診断,経過観察などに用いられている。今回,ルミパルスL2400(富士レビオ株式会社)で測定可能な「ルミパルスプレストIL-2R」(富士レビオ株式会社)が開発されたため,試薬導入に向けて基礎的検討を行った。併行精度,室内再現性,希釈直線性,検出限界および定量限界は良好な結果が得られた。共存物質や分注容器,保存条件等の影響は認められなかった。「ステイシアCLEIA IL-2R」(株式会社LSIメディエンス)との相関係数は0.995と高く,回帰式...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医学検査 Vol. 69; no. 2; pp. 209 - 214
Main Authors 野上, 智, 市川, ひとみ, 仲田, 夢人, 本倉, 徹, 渡部, 加奈子, 福田, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 01.04.2020
日本臨床衛生検査技師会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0915-8669
2188-5346
DOI10.14932/jamt.19-104

Cover

More Information
Summary:可溶性インターロイキン-2受容体(sIL-2R)は非ホジキンリンパ腫や成人T細胞性白血病リンパ腫などで高値を示し病態を反映することから,治療効果の判定や補助診断,経過観察などに用いられている。今回,ルミパルスL2400(富士レビオ株式会社)で測定可能な「ルミパルスプレストIL-2R」(富士レビオ株式会社)が開発されたため,試薬導入に向けて基礎的検討を行った。併行精度,室内再現性,希釈直線性,検出限界および定量限界は良好な結果が得られた。共存物質や分注容器,保存条件等の影響は認められなかった。「ステイシアCLEIA IL-2R」(株式会社LSIメディエンス)との相関係数は0.995と高く,回帰式はy = 1.17x − 34.33と近似した値であり,極端な乖離検体も認められなかった。以上の結果より,基本性能は良好であることから,試薬の導入は可能であることが示唆された。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.19-104