前橋地域におけるフォーミュラリ策定のための生活習慣病治療薬調剤実態調査
背景・目的:地域医療全体での推奨医薬品リストである地域フォーミュラリには地域の処方動向を反映する必要があるため,前橋地域の調剤実態を調査した.方 法:前橋市内の全保険薬局を対象に2019年11月からの3ヶ月間に調剤された6薬効群の薬剤名,剤形,規格,調剤総数等を郵送調査した.各薬効群の成分別調剤割合(%)を全国の処方割合(%)(レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)より算出)と比較した.また,近隣医療機関の規模に基づき成分別調剤割合と後発医薬品使用割合を評価した.結 果:回収率は67.5%(106/157)であった.前橋地域の成分別使用状況は,全国との間に大きな差は認められなかった...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 75; no. 2; pp. 125 - 134 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.05.2025
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1343-2826 1881-1191 |
DOI | 10.2974/kmj.75.125 |
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Summary: | 背景・目的:地域医療全体での推奨医薬品リストである地域フォーミュラリには地域の処方動向を反映する必要があるため,前橋地域の調剤実態を調査した.方 法:前橋市内の全保険薬局を対象に2019年11月からの3ヶ月間に調剤された6薬効群の薬剤名,剤形,規格,調剤総数等を郵送調査した.各薬効群の成分別調剤割合(%)を全国の処方割合(%)(レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)より算出)と比較した.また,近隣医療機関の規模に基づき成分別調剤割合と後発医薬品使用割合を評価した.結 果:回収率は67.5%(106/157)であった.前橋地域の成分別使用状況は,全国との間に大きな差は認められなかった.一方,病院近隣薬局では比較的新しい医薬品の使用率が高く,診療所近隣薬局は後発医薬品使用率が高い傾向があった.結 語:前橋地域では施設区分により新規医薬品や後発医薬品の処方割合が異なることから,地域フォーミュラリ確立の有用性が示唆された. |
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ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
DOI: | 10.2974/kmj.75.125 |