ストレスによる生体内微量元素の変動に対するメタロチオネインの影響

【はじめに】現代社会において, 我々は様々なストレスにさらされながら生活している. ストレスは生活習慣病の発症や進展に影響を与える事が指摘されている. 現代社会ではストレスは不可避的であり, 全身反応が惹起され, 末端組織や細胞に影響を及ぼす. そこで作用部位で発現する生体に好ましくない反応を阻止しうる物質の開発が望まれる. そのためには組織でおこるストレス応答反応の解析が必要である. 本研究では, ストレスに対して応答が惹起しやすく, 生体機能と密接に関連する微量元素について検討した. また, 生体内で金属代謝作用をもつメタロチオネイン(MT)遺伝子発現欠損マウス(MT-null)を用いて,...

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Published inBIOMEDICAL RESEARCH ON TRACE ELEMENTS Vol. 15; no. 1; pp. 100 - 101
Main Authors 井福, 正隆, 瀧口, 益史, 鈴木, 真也, 佐藤, 政男, 秋山, 貴子, 東元, 稔, 近藤, 昌夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本微量元素学会 2004
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ISSN0916-717X
1880-1404
DOI10.11299/brte.15.100

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Summary:【はじめに】現代社会において, 我々は様々なストレスにさらされながら生活している. ストレスは生活習慣病の発症や進展に影響を与える事が指摘されている. 現代社会ではストレスは不可避的であり, 全身反応が惹起され, 末端組織や細胞に影響を及ぼす. そこで作用部位で発現する生体に好ましくない反応を阻止しうる物質の開発が望まれる. そのためには組織でおこるストレス応答反応の解析が必要である. 本研究では, ストレスに対して応答が惹起しやすく, 生体機能と密接に関連する微量元素について検討した. また, 生体内で金属代謝作用をもつメタロチオネイン(MT)遺伝子発現欠損マウス(MT-null)を用いて, ストレスによる生体内の必須微量元素の変動に対するMTの影響についても検討した. 【方法】動物の処理:129Svマウス(wild-type)とメタロチオネイン遺伝子発現欠損マウス(MT-null), 雄性, 6週齢を使用した. 動物は3群に分け, 一定時間絶食及び金網を用いて動きの自由を奪うことにより拘束ストレスを負荷した.
ISSN:0916-717X
1880-1404
DOI:10.11299/brte.15.100