胸椎後縦靱帯骨化症術後急性期の歩行障害に対しリカンベントエルゴメーターおよび免荷式歩行器を用いた理学療法を実施した1例

【目的】重度の胸髄症による歩行障害に対しリカンベントエルゴメーター(エルゴメーター)および吊り下げ型体重免荷式歩行器(免荷式歩行器)を用いた理学療法を実施した1例について報告する。【症例】胸椎後縦靱帯骨化症および黄色靭帯骨化症に伴う胸髄症により歩行障害を呈した41歳女性である。画像診断で第 2/3,7/8,8/9 胸椎高位において脊髄圧排を認めた。不全対麻痺により歩行が困難となり,胸椎後方除圧固定術,後方進入前方除圧術が施行された。【方法】歩行動作の獲得を目的に術後3日目からエルゴメーター運動,術後4日目から免荷式歩行器歩行練習を中心に実施した。【結果】術後40日目に屋内移動が独歩で自立,屋外...

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Published in理学療法の科学と研究 Vol. 15; no. 1; pp. 15_53 - 15_58
Main Authors 髙瀬, 慶太, 但木, 亮介, 深田, 亮, 桑田, 麻由子, 古矢, 丈雄, 村田, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 千葉県理学療法士会 20.03.2024
千葉県理学療法士会
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ISSN1884-9032
2758-3864
DOI10.57476/srpt.15.1_15_53

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Summary:【目的】重度の胸髄症による歩行障害に対しリカンベントエルゴメーター(エルゴメーター)および吊り下げ型体重免荷式歩行器(免荷式歩行器)を用いた理学療法を実施した1例について報告する。【症例】胸椎後縦靱帯骨化症および黄色靭帯骨化症に伴う胸髄症により歩行障害を呈した41歳女性である。画像診断で第 2/3,7/8,8/9 胸椎高位において脊髄圧排を認めた。不全対麻痺により歩行が困難となり,胸椎後方除圧固定術,後方進入前方除圧術が施行された。【方法】歩行動作の獲得を目的に術後3日目からエルゴメーター運動,術後4日目から免荷式歩行器歩行練習を中心に実施した。【結果】術後40日目に屋内移動が独歩で自立,屋外移動がロフストランド杖を使用し自立し,自宅退院となった。【結論】術後急性期からエルゴメーターおよび免荷式歩行器を用いた理学療法を実施したことで有害事象なく,術後早期から十分な歩行練習を実施できた。
ISSN:1884-9032
2758-3864
DOI:10.57476/srpt.15.1_15_53