インスリノーマを合併した重症閉塞性肥大型心筋症に経皮的中隔心筋焼灼術を施行した1例

症例は76歳, 女性. 一過性の意識レベル低下を主訴に来院した. 心臓超音波検査上著明な心室中隔基部肥厚, 左室流出路最大圧較差193mmHgと閉塞性肥大型心筋症の所見を認めた. 外来でシベンゾリンおよびβ遮断薬の内服投与を開始したが, 症状増悪をきたし当院へ救急搬送された. 入院後検査でインスリノーマを合併していることが判明し, 低血糖をきたす上記薬は使用できない状態であった. しかし, 胸痛および心不全症状の増悪をきたすようになったため, インターベンションが必要となった. 今回, 経皮的中隔心筋焼灼術を行い速やかに圧較差の改善を認めた....

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Published in心臓 Vol. 44; no. 1; pp. 88 - 92
Main Authors 西山, 明子, 寺谷, 禎史, 吉野, 智亮, 越智, 耕平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2012
日本心臓財団
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.44.88

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Summary:症例は76歳, 女性. 一過性の意識レベル低下を主訴に来院した. 心臓超音波検査上著明な心室中隔基部肥厚, 左室流出路最大圧較差193mmHgと閉塞性肥大型心筋症の所見を認めた. 外来でシベンゾリンおよびβ遮断薬の内服投与を開始したが, 症状増悪をきたし当院へ救急搬送された. 入院後検査でインスリノーマを合併していることが判明し, 低血糖をきたす上記薬は使用できない状態であった. しかし, 胸痛および心不全症状の増悪をきたすようになったため, インターベンションが必要となった. 今回, 経皮的中隔心筋焼灼術を行い速やかに圧較差の改善を認めた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.44.88