ESDにより切除し得た,dysplasiaを伴うInverted Sessile Serrated Lesionの一例

「緒言」 Sessile serrated lesion(SSL)はdysplasiaやcarcinomaを合併することがあり, 入念な観察を行い治療の要否を判断する必要がある. 今回我々は, 陥凹を伴う隆起性病変を呈し, 術前診断に苦慮したInverted SSLの一例を経験したため, 報告する. 「症例」 患者 : 73歳, 男性 既往歴 : 膀胱癌(膀胱全摘出術後), 肺気腫 現病歴 : 20XX年1月に便秘と肛門痛が出現し, 精査目的に消化器内科を受診した. 身体所見・血液検査所見 : 特記事項なし. 大腸内視鏡検査(CS)所見 : 上行結腸に20mm大の中心部に陥凹を伴う隆起性病変を...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 100; no. 1; pp. 108 - 110
Main Authors 吉田, 有, 梅岡, 礼人, 熊谷, 純一郎, 三根, 毅士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 30.06.2022
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.100.1_108

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Summary:「緒言」 Sessile serrated lesion(SSL)はdysplasiaやcarcinomaを合併することがあり, 入念な観察を行い治療の要否を判断する必要がある. 今回我々は, 陥凹を伴う隆起性病変を呈し, 術前診断に苦慮したInverted SSLの一例を経験したため, 報告する. 「症例」 患者 : 73歳, 男性 既往歴 : 膀胱癌(膀胱全摘出術後), 肺気腫 現病歴 : 20XX年1月に便秘と肛門痛が出現し, 精査目的に消化器内科を受診した. 身体所見・血液検査所見 : 特記事項なし. 大腸内視鏡検査(CS)所見 : 上行結腸に20mm大の中心部に陥凹を伴う隆起性病変を認め, 肉眼型を0-Is+IIcと診断した. 陥凹部は粘液が貯留していることと, 側方へ広がりを持つことから詳細な拡大観察ができなかった. 隆起部はNBI拡大観察, インジゴカルミン撒布像で開II型pit様構造の所見が認められた. クリスタルバイオレット撒布像でも同様にII型pit patternが観察できた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.100.1_108