生体部分肺移植が施行された患者に対する継続的理学療法が術後の身体機能の回復に及ぼす影響
〔目的〕生体部分肺移植が施行された一症例に対し,術後約8ヶ月間の継続的理学療法を施行し,術後12ヶ月間までの身体機能の経時的変化を追跡し,理学療法の有用性を明らかにすることを目的とした。〔対象〕対象は原因不明の肺気腫を罹患した女性であった。〔方法〕測定項目は,下肢伸展挙上(SLR)筋力,6分間歩行距離(6MWD),呼吸機能であった。〔結果〕各筋力は術後6-7ヶ月で,6MWDは6ヶ月でピークを迎えた。SLR筋力,6MWD,呼吸機能,各々の推移は相関関係を認めた。また,理学療法が終了して約4ヵ月後の術後12ヶ月時点のSLR筋力と6MWDは術後4-5ヶ月時点の値まで低下していた。〔結語〕術後の集中的...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 23; no. 5; pp. 677 - 683 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2008
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.23.677 |
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Summary: | 〔目的〕生体部分肺移植が施行された一症例に対し,術後約8ヶ月間の継続的理学療法を施行し,術後12ヶ月間までの身体機能の経時的変化を追跡し,理学療法の有用性を明らかにすることを目的とした。〔対象〕対象は原因不明の肺気腫を罹患した女性であった。〔方法〕測定項目は,下肢伸展挙上(SLR)筋力,6分間歩行距離(6MWD),呼吸機能であった。〔結果〕各筋力は術後6-7ヶ月で,6MWDは6ヶ月でピークを迎えた。SLR筋力,6MWD,呼吸機能,各々の推移は相関関係を認めた。また,理学療法が終了して約4ヵ月後の術後12ヶ月時点のSLR筋力と6MWDは術後4-5ヶ月時点の値まで低下していた。〔結語〕術後の集中的理学療法は身体機能の回復に影響を及ぼし,継続的理学療法は身体機能の維持のために有用である可能性が示唆された。 |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.23.677 |